2019年公開のロシア映画。2つの実話を織り交ぜた作品であり片方は有名な鬼戦車T-34と同じ話を元にしている。
自分は『ダイナミック完全版』と『最強ディレクターズカット』版を見た。今回は後者のレビューをする。完全版を見たのがかなり前なので勘違いが多少あるかも。
ネタバレ無しの全体の評価。追加された部分の前半、中半の2つを少しの解説ありで感想を言う。後者もあまりネタバレがないように書くが気になるようで有れば最初とまとめだけを観て欲しい。
評価
よくも悪くも昔ながらの戦争映画にCGを多用し現代に合うよう仕上げた作品。
キャラクター同士のドラマ的関係や戦闘シーンがよくできていて3時間長もある映画中に空きが全くこなく最初から最後まで全て楽しめる!
あくまで映画なのでリアリティさはないかも知れないが抜かれた時ワンパンで倒せず一部装置の破損や人員の死亡、跳弾の耳鳴り、遅延信管を使った跳弾など
本物を使いVFXを被せた戦車戦は迫力がよく今までの戦車映画で1番のできだが発砲時のスローモーションが多くかなりくどくなってしまってる、だが意味のあるスローモーションではあるので仕方ない気もする。
完全版とディレクターズカットの違いはドラマシーンの追加のみでキャラ関係がより細かになりそれに合わせて既存シーンの追加がされている、完全版で少し違和感を持ったところや強調されてなかったのがされるようになりこの映画は最初からコッチを放映するべきだったなと思うほどより良くなり楽しめた。戦闘に大まかでわかりやすい追加されてないのでそれ目的の人は見る必要ナシ。
何回も言うが戦車戦のシーンは最高なのでタンカスの皆さんは直ぐ行ったほうがいい。
前半
- ネフェドヴォの戦い
後半ばかり実話実話と言われているが実はコッチも実話を元にしている。
映画と違うのは映画はT-34/76だが史実では重戦車KV-1 1両と歩兵中隊で立ち向かったこと、映画同様正面や甘い角度の側面じゃ抜かれない重圧な装甲や生産国がソビエトならではの雪中走行力を使い巧みに10両撃破したと。損害は29発の被弾で転輪1つの破損以外はないらしい、さすがドイツ軍に怪物と呼ばれ恐れられてた戦車だ!
観ている最中思ったのだが側面でも徹甲弾で抜けるかどうかわからないドイツ軍はともかくT-34/76は装甲を抜いた後爆発する徹甲榴弾を使わなかったのはなんでかな?まぁ映画的に映えなくなるから使われてなかったのだろうけど
ここでの追加シーンは村の部隊との合流後の大隊長との会話、34/76搭乗員の会話、イヴシュキンの手紙の受け渡しシーンや戦闘での戦車、歩兵両方の細かい追加、村の部隊、民間人の撤退の様子。
中半
- 収容所前半
まず76時代の操縦手であるステパンとT-34/85になってからの登場人物に触れるシーンと翻訳者アーニャの境遇、イヴシュキンによる戦車兵選定シーンが追加される。
ステパンのシーンで後述するシーンで関係する収容所の他のソビエト人慕われてる感じが追加され、消耗品(意味深)であったと思われるアーニャが何故イェーガーの専属翻訳者になれたかが追加されよりキャラについて知れてよかった。
イヴシュキンのジョークなのかマジなのかわからないシーンは観ていて面白かったw
- 収容所後半
ステパンから観たらソビエトを裏切りナチスの犬になったイヴシュキンへの信用のなさをどう取り戻すかと言ったステパンとイヴシュキンのシーンがかなり追加されており完全版ではいつのまにか仲直りしている感じだったのがどういった経緯で元に戻ったが知れたので大満足。
そしてアーニャを巡るイヴシュキンとイェーガーの関係も3人の関係が明確になるシーン無かった完全版よりも一層ドラマチックになっていた。
まとめ
完全版より一層ドラマ的映画になった今作、話自体は割と簡単でリアリティよりもエンタメ性を重視した戦争映画なので戦争映画をあまり観ない人やミリタリーは好きだがそもそも映画を観ない人にもオススメできる。3時間もあるし…と考えてる人は安心して、一瞬で3時間終わるから!
今回のディレクターズカット版はブルーレイディスク版やネット配信がない可能性もあるので観た人も観ていない人も少しでも気になったら行った方がいい映画!
タンカスの皆は家に帰ったらWoTやWTでT-34/85に乗るだろう。実際乗ったし